Live2Dだけじゃない!?イラストを動かす2Dモーフィングソフトまとめ

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「自分のイラストを動かしてみたい」

イラストを描いているときに、ふと思ったことはありませんか!?

現在いろいろなソフトが出てきて日々すごい進化を遂げています。

昔は難しいと感じたかも知れません。

ですがいまでは誰もが比較的簡単にイラストを動かすことができるんです。見ていると難しそうと思われがちですが実はイラストを動かすのって難しくはないんです。

たくさんのソフトが進化を遂げている中で、無料で高機能な物まで出てきています。無料でできるのですから物は試しでチャレンジしてみませんか!!

ぜひ、自分に合ったアプリ選びの参考にしてイラストを動かしてみてください。

Live2Dだけじゃない!?イラストを動かす2Dモーフィングソフトまとめ

最近のVtuberブームでみるみるうちに知名度を上げていったイラストを動かすことができるソフト「Live2D」。

ですがこの技術を「Live2D」とは言わないんです!!

イラストを動かす技術のことを「2Dモーフィング」と言って世界中の人たちが、それもVtuberの流行よりもずっと以前からやっていたジャンルなんです。

このジャンルには既にたくさんの種類のアプリがあります。そして毎年ものすごい勢いで進化を続けています。こんなに競争する位なので当然アプリごとに特色が出てきます。もちろんどのアプリもすばらしいです。基本機能はどのアプリも充実しています。

けれども、そのほかの機能にはそれぞれ一長一短があるので特長をまとめてみました。

Live2D

まず最初は、みなさんご存じの「Live2D」です。

国内では知名度ナンバーワン!最も有名な2Dモーフィングソフトです。

迷ったらとりあえずLive2Dを使うといいです。

動くイラストといったら「Live2Dする」という言葉が生まれるほどの圧倒的知名度になりました。この動くイラストの技術をVtuberを見て知った方も多いはずです。Vtuberブームで知名度が伸びて、動くイラスト=Live2Dと言われるようになりました。

ですが、この技術は2Dのイラストに動きを付ける(モーフィング)2Dモーフィングというジャンルです。Live2Dは2Dモーフィングというジャンルのなかのひとつのソフトです。

キャラクターの立ち絵が得意

Live2Dはこのジャンルの中でもキャラクターの立ち絵を動かすことに特化しています。なのでアニメーションのような動きには不向きです(できないこともないです)。

便利な機能としては、メッシュ変形機能が非常に便利で立体表現が得意です。パラメーターを細かく調整できるのでダイナミックに動かしたり繊細な動きをつけることもできます。キャラクターが帽子を脱いだり、ズレた眼鏡を直すような複雑なモーションを作ることも可能です。アイデアと根気次第でどんな複雑なモーションも可能にしてくれます(複雑なモーションは根気が要ります)。

リアルタイムトラッキングに強い

そして、特にLive2D得意としているのは「リアルタイムトラッキング」。

海外製のフェイストラッキングアプリ「FaceRig」との相性が良く、公式が連携できるアプリを作っているのが特徴です。FaceRigを使いWEBカメラで撮影している自分の動きをリアルタイムでトラッキングしてそのままFaceRigの画面上で予め読み込ませたキャラクターを動かすことが可能です。この連携が有ったからこそ生配信に強く、多くのVtuberが利用することとなりました。

Facerigの他にも後継ソフト「Animaze」をはじめ、「Vtube Studio」、「PrprLive」、「Unity」など様々なソフトに対応していてリアルタイムトラッキングに優れています。

PrprLiveはこちらの記事で紹介しています。

アニメーションには不向きといっても、有名スマホゲームのキャラの動きもLive2Dで作られていたりと実績もあって迷ったらとりあえずLive2Dを使ってみるのがいいです。開発が日本なので日本語環境に標準で対応しているのもメリットです。

そして、サポートも充実していて解説本があったり、日本でのユーザー人口も多く、わからないことがあれば日本語で解決できたりと学習しやすいソフトです。

株式会社サイドランチ (著), Crico株式会社 癸のずみ (著), 株式会社Live2D (監修)

クリエイター同士が素材を作って交流できる

更に「nijima」というサイトで誰でもLive2Dで作ったキャラクターや素材などを売買できます。

もちろん自分で作った物を販売することも可能です。

そして頻繁にコンペなどをしていて2Dモーフィングの普及に力を入れている感じがするのも好印象です。

そもそも2Dモーフィングというジャンル自体まだ知名度が低くあまり知られていません。そのため有名なLive2Dモデラーさんでも独学で勉強しながらひとりで制作しているという方は多いです。TwitterなどのSNSでお気に入りのクリエイターを見つけて交流するのもありかと思います。

バージョンとライセンス

Live2Dは2021年1月時点で『Live2D Cubism4』が最新版です。

機能限定のフリー版とサブスクリプション制のPRO版があります。どちらも商用利用できるので使い方にあわせて選べるのが良いところです。

フリー版では読み込めるパーツのサイズやキャラクターを動かすために必要なデフォーマという機能などに制限があります。

インストール直後は42日間のトライアル版となりPRO版と全く同じ様に機能の制限無く使えます。期間が過ぎるとフリー版になり機能制限が掛かります。

一般・小規模事業者向け

Free版(商用・年間売り上げ1000万円未満)

機能制限あり。商用利用可。

PRO for indie(商用・年間売り上げ1000万円未満)
 単月プラン ¥2,080(月ごとの契約)
 年間プラン ¥14,280(月々¥1,190)(1年ごとの契約)
 ※年間プランを更新するとだんだん安くっていきます。
  ・2年目は¥11,760(月々¥980)
  ・3年目以降¥10,680(月々¥890)

 3年間プラン ¥36,720(3年間の契約)学割(76%OFF)あり。一括払いのみで更新もできない。

一般ユーザーや初心者の方ならフリー版で足りると思います。物足りなくなってからPRO版に移行するのもありです。

ですが、もし学生なら学割があるので最初からPRO版でもかなり安く使えるのでおすすめです。

学生なら学割でPRO版が圧倒的にお得!

2020年4月よりLive2D学割プログラムと称して「PRO版3年間プラン」のライセンスが76%OFFの9,630円(税込)で契約できるようになっています。年間にすると3,210円なので破格の安さです。

学生の方がPRO版を使うなら必ずこの制度を利用すべきです。

Live2D

E-mote(エモート)

Live2Dと比較対象になることが多いです。ですが、知名度は低めです。キャラクターの立ち絵を動かすのが得意です。主にノベルゲームなどのキャラの動きに採用されていて人気ノベルゲーム『まいてつ!』や『ネコぱら』などに使われている事でも有名です。

キャラクターは一瞬でモーフィング完了

基本的にはLive2Dに似ています。

違いと言えば、イラストデータを取り込んだ時点でパラメーター設定がほぼできていることです。予めメッシュセットが用意されているので、これに合わせてイラストのPSDデータを作ってしまえば読み込ませるだけで、ほぼ全自動でキャラに動きを付けられます。この機能を使えば、たくさんのキャラを効率的に作ることができるようになるため大幅に制作時間を削減できます。

その反面、テンプレートにそぐわないキャラ作成などはLive2Dの方に分があります。動きのダイナミックさや立体感に拘るならLive2Dの方が得意です。Live2Dと同様にフリー版とPro版がありますが、Pro版はライセンス料がが高いことが難点です。企業向けで、個人利用にE-moteは不向きです。

学生なら大幅値引きのE-moteアカデミック版、個人なら無料の「えもふり」

学生ならE-moteアカデミック版が5000円の買い切りで使えます。勉強するならアカデミック版がおすすめです。とりあえず買っておくという選択も有り。

個人で利用したい場合はフリー版の「えもふり(えもふり – E-mote Free Movie Make)」というアプリがあります。

イラストの読み込みサイズに制限があったりしますが、前述の通りE-moteのアカデミック版の方が高機能なので、安く買うことができる学生さんならE-moteアカデミック版一択になります。

キャラクターアニメーションツールE-mote(エモート)

Spine

Kickstarterという海外のクラウドファンディング発の2Dモーフィングソフトです。Spineはゲーム用2Dアニメーション制作に特化しています。

モーフィングのやり方は他のソフトと違って、パーツに「ボーン」という骨組みみたいな物を設定して動かすのが特徴です。UIがシンプルでわかりやすいですが、操作系がすべて英語なので、英語に不慣れな方は注意が必要です。英語と言うことを考慮してもUIは良いです。ですが癖のあるソフトなので万人におすすめはできません。

対応エンンジンが豊富にあったりとゲーム制作向きのソフトです。特にアクションゲームなどを動かすのが得意なソフトです。アクションゲームを作りたいのならおすすめです。それ以外でもゲーム開発がしたい方なら候補にあがります。

日本語の解説があまりないので、独学で覚えるのは難易度が高いです。

Spine:ゲーム用2Dアニメーションソフトウェア

OPTPiX SpriteStudio

国産の2Dアニメーションソフトです。スプライトベースアニメーション作成で有名なソフトです。
スプライトベースというのは予め用意された目や鼻になどを瞬時に切り替えて動かすので、厳密にはモーフィング(モーフベース)ソフトではないですが紹介しておきます。

任天堂Switch用ソフト『Pokémon Café Mix』や、アーケードゲーム機『キラッとプリ☆チャン』などに採用されています。

どのライセンスでも使える機能はすべて同じです。ほとんどの方は無料のStarterライセンスになります。

ライセンス形態条件利用料金
Starter年間売上5000万円未満の
個人もしくは法人
 無料(12ヶ月ごとの更新)
Business年間売上5000万円以上の
事業者(個人もしくは法人)
400,000円(税別)/年
Academic小中高校・大学・大学院・
専門学校等の教育機関
 無料(12ヶ月ごとの更新)
OPTPiX SpriteStudio

DragonBones

無料で使える中国発の2Dアニメーション作成ツールです。Adobe Animationの使い勝手に近いです。

中国での採用実績に強く、中国を意識している方なら候補にあげるべきアプリです。日本語の情報はほぼ無いので、導入難易度は高いです。

DragonBones(英語です)

AnimeEffects

無料で使えます。2017年に1.0が公開された比較的若いアプリです。その後、2017年4月のVer1.3.4で開発が止まっています。

ポリゴンメッシュの変形をベースとする2Dキーフレームアニメーション製作ツールです。出力が動画形式のみと汎用性が低いです。

AnimeEffects

Moho

2Dアニメーションに特化したソフトです。これひとつで大体のアニメーションが作れます。これ1本でアニメ制作ができることを売りにしています。ゲーム向きではないので注意してください。

買い切りのソフトで、現在の最新版は「Moho Pro 13」です。旧版の「Moho Pro 12」も格安の4,500円程で手に入れることができます。

Moho

まとめ

主な2Dモーフィングアプリを紹介してみました。

個人でやっていこうと考えているなら「Live2D」がおすすめです。公式から解説本がでていたり学習環境やコミュニティが充実しているので学習しやすいです。

就職する為に覚えたい場合は、行きたい業界や会社が使っているアプリを調べてから勉強しましょう。ソフトの学習コストを減らして少しでも長く作品と向き合った方が良いです。

この記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。

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